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かれこれ10年 /minoru

[ 2006.12 月. 6 ]

現在、アニキの新しい本のデザインに入っています。
まだイメージを膨らませているところ。
そんで、イメージが固まるどころか頭が固まってしまったので、これを書いているところ。
アニキから送られてきたWORDの文章で73枚のこの原稿。
はてさて、どうしたもんか・・・


20061206020440


はじめはこんな感じでどんどん手書きでイメージを書き込んでいく。
ビジュアルが思い浮かばないときは言葉で書いとく。
「ここは凛とした感じ」とか「このページはハッチャケた感じ」とか・・・
とにかく思いつくままにどんどん書く。思いつかないとこはとりあえず、置いとく。
次の日も、また次の日も、数日間、こればかりやってると、白紙のページがだんだん埋まってきて、本の全体像がうっすらと見えてくる。
今はまだ、ほとんどのページが白紙です。いったいどんな本になるのか・・・自分で楽しみ・・・というか怖い・・・

オレは絵も字も下手なので、この用紙を他の人が見ても全く分からないみたい。
オレ自身、たまになんて書いてあるのかわからないときがあるからなぁ。

自分でも「これでよくデザイナーなんてやってるよなぁ」って思うときがある。
デザインを初めて10年。こんなに一つのことを長くやったのは初めてだ。

それでも、デザインを始めたキッカケは超テキトーだった。
アニキと出版社を立ち上げ、出した3冊の本も全く売れず。借金まみれでヒーコラ言ってた頃、オレは「デザイナー」という存在すら知らなかった。
最初は文章のレイアウトも、写真を選ぶのも、実家の2階のコタツに入って、アニキと二人で適当に決めてた。書体なんて、俺たちの間では「明朝体」」と「ゴシック体」の2つしかなかった。
ま、そりゃー売れねーよなぁ。
あまりにも売れないもんだから、いろんな人に本の作り方を聞き回っていた時、アニキがどこからか「デザイナーってのがいるらしいぞ」って話を聞きつけてきた。それで、なぜか「じゃ、どっちかがデザイナーやるか」って話になり、「ミノル、そういえば中学の時は美術とか好きじゃなかったっけ?」っていうしょうもない理由で、オレのデザイナー人生はスタートしたわけです。
それで次の日、車の免許をとろうと思って持っていた40万円を握りしめ、秋葉原に行って「デザイナーやりたいんですけど、なんか一式ください」って店員さんに言って、マックとプリンターを買ってきた。ちなみに、車の免許を取得したのは、それから7年後。
当時はパソコンのスイッチの入れ方や電源の切り方すら知らなかったから、デザインなんぞ始められるわけもなく、せっかく買ったマックはホッケーゲーム機と化し、電源を切るときはいつもコンセントを抜いてた。

それでも、「でざいなー」はオレしかいなかったから、無限の失敗を繰り返しながら、どうにかここまで来た、という感じ。
不思議と「やめよう」」とは思わなかった。
最初は超テキトーに始まったけど、今はこの仕事が超好きだ。
世の中にはあきれるくらいすごい人たちがたくさんいて、絶対に一生、「オレはサイコー!」なんて思うこともない。だからずーっと、誰かが創ったものに憧れ続けながら飽きずにやっていけそうです。

大好きなCaravanの「Music save my life」っていう歌じゃないけど、オレもほんと、デザインという仕事に救われている。
この仕事をしていなかったら、何かにむちゃくちゃ真剣に取り組むことも、誰かとぶつかりあいながら仲良くなっていくこともなかったと思う。ウーン、この偶然の出会いに感謝。

あ、いかん、息抜きのつもりが、マジになってしまった・・・

妄想を膨らます仕事に戻ります。

posted by minoru | comment (1) | trackback (0)

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コメント

福岡の真珠です

はじめまして!サンクチュアリ出版から出る本は大好きでいつも呼んでいます!最近では山崎たくみさんの五つ星のお付き合いを読みました!高橋歩さんを知ったのは実は今年なんですがそれがハマったハマったもおーすごいです!大人買いしてしまいました。絶対あきらめない!って思ってすごくワクワクしたのを覚えてますよね!最新作楽しみにしてます!ではまたサヨナラ

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