デザインの話〜オレ的・写真の選び方
2010.03.13
デザインまっただ中。 写真の選び方についてふと思うことがあったので、忘れる前に書いておこうかな。 デザインをしていく上で、写真ってやつは本当に関わりが深い、というかセットみたいなもんだ。 ちょっと乱暴な言い方だけど、カッコいい写真1枚あれば、多少デザイン力が欠けていても、たいがいカッコ良く見えちまうもんだ。自分で言うのもなんだけど、オレ自身、今まで幾度も「カッコいい写真」に助けられてきた。力量不足をだいぶカバーしてもらってきた。 オレの中で、すごいデザイナーっていうのは、白い紙に黒い文字「1文字」でなんだかカッコ良く見せてしまうような人だ。 ま、そうはいってもそんな簡単にはスゴイ人にはなれないよね〜ってことで、 やはり「カッコいい写真を如何に見つけるか?」 オレにとってはこれがすごく大事。これもひとつの大事な能力。
まず、写真を選ぶ前に、その写真を「何に/どこに」使うか? を考えてみる。 大きく分けると2つ。 「表」にくる写真なのか? 「中身」に使う写真なのか?
「表」にくる写真というのは、本の表紙やCDのジャケット写真、広告ポスターやウェブのトップページなどにくる写真のこと。ようは「パッと見のインパクトが大事」な写真。 「中身」にくる写真というのは、本の中で文章の横に添えられている写真であったり、CDのブックレットやパンフレットの中身の写真であったり。これはどちらかというと「文字とセット」で何かしらの意味(メッセージ)を伝えるための写真。
インパクト重視の写真、例えば本の表紙に使うような1枚を何百枚もある写真の中から選ぶ場合、オレはあまり写真1枚1枚を「じっくり」見ない。パッパッパっとどんどん写真をめくりながら、パッと見で「あ、いいかも!」っと思った写真だけ、とりあえず「候補」として分けておく。それを何度か繰り返して、最後にじっくり1枚1枚を見るのは、候補として残った数枚のみ。 これはなぜかっていうと、本でもCDでもポスターでも、普通、お客さんや道を歩く人は、本屋にある1冊1冊の本や、街中のポスター1枚1枚を「じっくり」見ない。 書店にある山のような本の中から「あ、いいな」と思ったものだけを手に取って、ここで初めて「じっくり」見る。だからまず、パッと見ただけで「いいな!」っと思う写真を選ばないといけない。
写真ってやつは面白くて、「パッと見で良い写真」もあれば「じっくり見ると良い写真」もあるし、「文字と一緒に見せると良い写真」なんかもある。そんで、それぞれに「良さ」があるから、最初からじっくり写真を眺めてしまうと、気持ちが「深入り」しすぎて、「じっくり」の良さを見つけてしまったりすると「パッと見」の良さとの区別/判断がつき辛くなってしまう時がある。「その写真に惚れちゃう」というやつ。 これは恋愛と一緒で、一度好きになってしまうと、本当は「中身で使うべき写真」なのに表紙で使おうとしてみたりと、「恋は盲目」的な失敗を招くのでご注意だ。
今度は逆に、「中身」で使う写真は「じっくり」と「ゆっくり」と。 写真に合わせたい文字や文章があるなら、オレの場合、その言葉を1枚写真をめくるたびに声に出してつぶやいてみたりする。例えば、写真に「LOVE&FREE」という言葉をのせるなら、写真を1枚めくるたびに「LOVE&FREE・・・」とつぶやいてみる。しっくりとこないなら次の写真へ。これをずっと繰り返しながら1枚1枚を見ていくと、中にはぴたっとハマる「これだ!」と思う写真に出会う。そこで初めて写真の上に言葉をのせてみて、書体やレイアウトを考えてみる。 ただし、これはカフェなどでやる場合、相当小さな声でつぶやかないとかなり怪しいのでご注意。
写真選びは難しいがけど楽しい。世の中には本当にたくさんの「良い写真」があるから。 カッコいい写真を1枚見つけた時の嬉しさはかなりのもんだ。 自分の好みはもちろん大事。それが基本。 でも、プラス「その写真がどこに使われ、どういうシチュエーションで人に見られるのか?」を考えてみると、山ほどある写真の中から今回のデザインに必要な「数枚の写真」が浮かび上がってくると思う。 難しくいうと「適材適所」ってやつ?
デザインだけではなく、家族のアルバム作りやスライドショー作りなどにも応用できるんじゃないかな。
デザインには正解も不正解もないのが良いところだし難しいところすな。 最終的には、迷ったら「自分」を信じましょう〜。 |
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